GLC(X253系)-2016(H28)年02月～2023(R5)年02月

メルセデスの中軸セダンモデルであるCクラスのSUVとして販売されたのが、このミドルサイズSUV「GLCクラス」。2008年~2015年に販売されていた「GLKクラス」の後継車となる。
エクステリアは、メルセデス・ベンツのデザイン思想「Sensual Purity（官能的純粋）」を具現化し、現代的ラグジュアリーを表現している。スクエアな形状で高さのある荷物も積みやすいラゲッジスペースの使い勝手は、あくまでオフロードSUVであると主張する使用感。ライフスタイルがアクティブでオフローダーSUVをお探しの方も、サイズが大きすぎず使い勝手のいい都市型SUVをお探しの方も、双方に刺さるデザインとユーティリティとなっている。現にその見た目は都会とマッチする上、ユーロNCAPのスモールオフロードクラスでは、ベストカーを受賞した過去を持つ。
もちろんエクステリアだけが魅力ではない。その乗り心地はどのグレードもロードホールディング性能が高く、コーナリングフォームはとても安定している。トルキーで重量なディーゼルターボエンジンを組み合わせたモデルも同様、静粛性・ハンドリングなどに不満を持つことはない。
その理由の一つは恐らくセダンモデルのCクラスをただSUVにしたわけではないからだろう。4MATICモデルは前輪33：後輪67という後輪駆動よりの基本駆動配分とし、状況に応じて前後トルク配分を自動で変更する。サスペンションには、走行状況に応じて、ダンパーの油圧の減衰力を変化させる「セレクティブ・ダンピング・システム」を採用。快適な乗り心地とスポーティなハンドリングを両立させている。また、セダンモデルのCクラスはボディにアルミを50％使っているがGLCは17％程度。GLCはその代わりに高張力鋼板や熱間成形の高張力鋼板を多く使っている。適材適所をとことん追求し作り上げられた「GLCクラス」は「本物のSUV」といえる。

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